切って動かしてみる(その2)

座標平面上に一辺の長さが2の正三角形ABCがある。

{
 f:x/3+y-t = 0
} の直線で正三角形ABCを切っていくことを考える。

 直線fが正三角形ABCと交点を持つtの範囲を求める。

t=0のときは、直線fは頂点Aを通る。

直線fが頂点Cを通るとき最大のtを得るため、そのときのtはt=(1+3√3)/3のときであることがわかる。

よって、直線fが正三角形ABCと交点を持つようなtの範囲は

{
  0 \leqq t  \leqq (1+\sqrt3)/3
}となる。

直線fをtの範囲で動かし、直線fと辺AB,辺BCの交点をPとし

さらに直線fと辺ACの交点をQとする。

直線fが辺AB上を通るときのtの範囲を求める。

直線ABと直線fとの交点Pは (3t,0)であり、点Pが頂点Bと一致するまで直線fは辺AB上を通る。

直線fが頂点Bを通るときのtの値は、t=2/3である。 以上より、直線fが辺AB上を通るときのtの範囲は

{
  0 \leqq t  \leqq 2/3
}となる

直線fが辺BC上を通るときのtの範囲を求める。

直線fと辺BC上の交点Pは点Bから点Cまで移動するため、 {
  2/3 \leqq t  \leqq (1+\sqrt3)/3
}となる

それぞれのtの範囲における点Pと点Qの座標を求める。

  • {
0 \leqq t  \leqq 2/3
}において

辺AB上にあるときの点Pの座標は先ほど求めた(3t,0)である。

直線fと辺ACの交点の座標を求める。

直線ACは

{
 \sqrt3x-y = 0
}であり、直線ACと直線fとの交点Qを求めると、

{
\large
  Q:(\frac{3t}{3\sqrt3+1},\frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1})
}となる

  • {
2/3 \leqq t  \leqq (1+\sqrt3)/3
}において

辺BC上にあるときの点Pの座標は、 直線BCと直線fとの交点である。

直線BCは {
 \sqrt3x+y-2*\sqrt3 = 0
}であり、直線BCと直線fとの交点Pを求めると、

{
\large
  P:(\frac{3(t-2\sqrt3)}{1-3\sqrt3},\frac{\sqrt3(2-3t)}{1-3\sqrt3})
}となる。

線分PQの長さを求める

  • {
0 \leqq t  \leqq 2/3
}のとき

{
\large
 PQ^{2} =  (3t-  \frac{3t}{3\sqrt3+1}  )^{2} + (0- \frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1}    )^{2}
}

{
\large
 PQ^{2} =  (\frac{3\sqrt3*3t}{3\sqrt3+1} )^{2} + (\frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1}    )^{2}
}

{
\large
PQ^{2} =  10(\frac{3\sqrt3*t}{3\sqrt3+1} )^{2}
}

{
\large
PQ =  \sqrt10|\frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1}|
}

{
\large
PQ = (\frac{ 3\sqrt30}{3\sqrt3+1})t
}

  • {
2/3 \leqq t  \leqq (1+\sqrt3)/3
}のとき

{
\large
 PQ^{2} =  (\frac{3(t-2\sqrt3)}{1-3\sqrt3}-  \frac{3t}{1+3\sqrt3}  )^{2} + (\frac{\sqrt3(2-3t)}{1-3\sqrt3}- \frac{3\sqrt3t}{1+3\sqrt3}   )^{2}
}

{
\large
 PQ^{2} =  (\frac{3(9+\sqrt3-3\sqrt3t)}{13})^{2} + (\frac{\sqrt3(3t-1-3\sqrt3)}{13}   )^{2}
}

{
\large
 PQ^{2} =  (\frac{9(27t^{2}-(1+3\sqrt3)18t+18\sqrt3+84)}{13})^{2} + (\frac{3(9t^{2}-(1+3\sqrt3)6t+6\sqrt3+28)}{13}   )^{2}
}

{
\large
 PQ^{2} =  (\frac{10(27t^{2}-(1+3\sqrt3)18t+18\sqrt3+84)}{13})^{2}
}

{
\large
 PQ =  |\frac{10(27t^{2}-(1+3\sqrt3)18t+18\sqrt3+84)}{13}|
}

{
\Large
 PQ =  \frac{\sqrt(10(27t^{2}-(1+3\sqrt3)18t+18\sqrt3+84))}{13}
}

t 辺上の点 線分PQの長さ
t=0 点A(0,0) 0
0≦t<2/3 点P(3t,0),{
  Q:(\frac{3t}{3\sqrt3+1},\frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1})
} {
\large
PQ = (\frac{ 3\sqrt30}{3\sqrt3+1})t}

2/3≦t<(1+√3)/3 {
\large
  P:(\frac{3(t-2\sqrt3)}{1-3\sqrt3},\frac{\sqrt3(2-3t)}{1-3\sqrt3})
},{
\large
  Q:(\frac{3t}{3\sqrt3+1},\frac{3\sqrt3t}{3\sqrt3+1})
} {
\Large
 PQ =  \frac{\sqrt(10(27t^{2}-(1+3\sqrt3)18t+18\sqrt3+84))}{13}}

t=(1+√3)/3 点C(1,√3) 0

{
 f:x+y-t = 0( 0 \leqq t  \leqq 2)
} の直線のtの範囲で正方形ABCDを切っていっくと線分PQ(赤色)は以下のようになる。

最後に {
 f:x/3+y-t = 0(0 \leqq t  \leqq (1+\sqrt3)/3)
} の直線のtの範囲でで正三角形ABCを切っていくと線分PQ(赤色)は以下のようになる。

線分PQの最大値はt=2/3のときであり、点Pが頂点Bを通るときである。

かなり楽しい時間を過ごしました。 正三角形さんありがとうございます。 もし間違いがあれば教えてください。

もっとこんな図形のこういう切り方したいっていう要望があれば、コメント欄かtwitterで申し付けてください~